安倍氏の件で、映画評論のかたに私見

邦画「さがす」の評論をみて、2月の評論にも関わらず2022年暫定一位とされていて、実際観てみると、乾いた笑いと、環状線南側の大阪の皮膚感覚、どこまでも生々しい、生物的人間に即した描写(日々現場でみるお看取りの現場と変わらない感覚で衝撃的でした。)に圧倒されました、ありがとうございました。

 

さて、私は1990年代の統一教会批判、

それからのオウム事件の経過を「テレビで」良く観ていた世代である(Y世代年長)。

文教祖が、日本は謝罪するべき云々述べているのを観て不快に思っていた。

その後30年近く、報道はされなかった。

それは、議論最後には、憲法と、政治信教の話になり、公権力による規制は望ましくない論に帰着したからと理解していた。

安倍氏(岸信介元首相の方かも知れない。)のWikipediaに、当該団体とのつながり記載があるのを見て、不快には思ったが、それが政治なのだろうと思った。映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」にも、日本の選挙のありかたの描写がある。現にメディアも報じて来なかった。

例えば、麻生太郎氏は、保守的政治家とされることが多い。しかし、リベラルと見なされる河野洋平氏の世話を受け、信条はともかく人間関係では頭が上がらないと言う。

同じ文脈=政治家は多面性がないと務まらない、なのかと理解していた。

 

映画評論家のかたは、当団体が与党政策に影響した、乗っ取られているかの論をされている。だが、私も、メディアも、この映画評論家のかたも、知識がありながらこの30年間沈黙していた。

今回、政治と当団体の関係に新たな情報が出てきた訳ではない(現に、容疑者母の破産は犯行20年前とも報じられる。)

従って、与党と、当宗教法人の関係を今になって大きく言及しはじめるのは、政治利用みたいな事ではないか?と感じた。

例えば、森友問題で命を落とされた赤木氏の奥さまが、「取材に来た(望月)記者は、財務省と同じ=夫の死を利用するだけ」と述べられている。

この様に、利用するために、この出来事の批評をされるのであれば、確かに与党の支持率低下はあるかも知れないが、リベラル陣営の支持につながらないかと思われる。

当団体が天皇陛下が教祖に跪く場面を挙げ、「反日カルト」と述べる。

しかし、徴用工、慰安婦問題などで、韓国内では同様動きは良くみられ、同教団に特異的なものではない印象を、私はもつ。現に評論家のかたは、その様な問題時の支援団体の、天皇陛下を模した人形などへの冒涜、東日本大震災時のお祝い垂れ幕に「反日カルト」とは言って来なかったと理解している。

したがって、この「反日カルト」と言う非難も、評論家ご本人が方便として述べられている様に思え、その場合は支持につながらない様に思うのである。